Thursday, December 21, 2006

老朽化の博多郵便局と新駅ビル 一体開発を打診 JR九州、日本郵政公社に



JR九州の新博多駅ビルとの一体的な開発が検討されている博多郵便局(手前)=5日撮影(本社ヘリから)  



JR九州が、2011年春開業予定の新博多駅ビルと、駅南側に隣接する博多郵便局との同時一体開発を、日本郵政公社に打診していることが21日、分かった。JR九州は新駅ビルの開発スケジュールなどの資料提供を進める一方、郵政公社側も博多駅周辺のまちづくり組織に加わって準備を開始。来年10月に民営化される郵政4事業会社の資産切り分けが固まる4月ごろから本格的に動きだすとみられる。一体開発が進めば、博多駅地区の集客力が一層高まり、天神地区に並ぶ福岡の核拠点化が進む。
 博多郵便局は地上7階、地下1階(延べ床面積約1万8000平方メートル)。土地と建物は、民営化で分割される4事業会社の1つで、郵便・物流事業を担う「郵便事業」が所有する計画。築40年と老朽化が進んでおり、民営化後の再開発をにらんだ資産の有効活用が迫られている。
 このため、民営化の準備会社である日本郵政は、一体開発を目指しJR九州や福岡市が来年4月に発足させる「博多駅地区エリアマネジメント機構」(仮称)準備会の勉強会に今月から担当者を参加させ方策を検討している。
 JR九州は、同時開業による相乗効果を高めるため、地下道の共同開発やビル間の連絡デッキの設置、施設のコンセプト統一を望んでいる。同社幹部は「2年から3年あれば建て替えはできるはず。同時開業は十分可能」とみており、「駅ビル開発のノウハウも要望があれば提供したい」としている。新郵便局ビルについては、商業施設やオフィスとしての活用を望む声がある。
 博多郵便局は現在、窓口業務のほか、福岡都市圏(9市11町)の主要集配局向け郵便物の区分け業務も担っているが、3月末稼働予定の「新福岡地域区分センター」(福岡市東区)に同業務はすべて移す。
 同センター稼働以降にも博多区内の集配業務は残るが、新郵便局ビル建設に伴い、同業務を新ビル内に残すか、新たに移転するかが今後の焦点になるとみられる。
=2006/12/22付 西日本新聞朝刊=
2006年12月22日05時21分

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