Saturday, December 30, 2006

氷川きよし 悲願「レコ大」に男泣き


日本レコード大賞に輝き、関係者の祝福に大泣きする氷川きよし(左)=東京・新国立劇場  

栄冠はきよしに輝く-。

「第48回輝く日本レコード大賞」の授賞式(主催・社団法人日本作曲家協会など)の最終審査委員会が30日、東京・初台の新国立劇場で行われ、氷川きよし(29)が「一剣」で初の大賞を獲得した。



演歌歌手の大賞受賞は「無言坂」の香西かおり以来13年ぶりの快挙。氷川はデビュー7年、10作目での受賞に感激に浸っていた。

「夢のうた」でV2を狙った倖田來未(24)が最優秀歌唱賞に輝き、最優秀新人賞は「三日月」を歌った絢香(19)が獲得した。

 名前を呼ばれた瞬間、氷川は何かを思い出すように目を閉じた。立ち上がって同じ事務所の水森かおり(33)とガッチリ握手。さらに倖田、コブクロからも祝福されて手を握り合った。ゆっくりとステージに歩を進めると、自然とその目に涙が浮かんだ。「ファンのみなさま、お一人お一人に心から感謝でいっぱいです」。念願の受賞に興奮しながらもしっかりと思いを伝えた。

 00年にデビューして7年、区切りとなる10枚目のシングルでの栄冠だった。「20代最後で素晴らしい賞を頂いて、本当に忘れられない1日になりました」と感謝。司会の堺正章(60)に「天国のおじいちゃんに一言」と促されると「ありがとう!!」と声を張り上げ、感無量の表情で「一剣」を熱唱した。

 受賞の際、真っ先に脳裏に浮かんだのは“東京の母”の顔だった。10月に68歳で亡くなった所属事務所の会長夫人・神林公恵さん。デビュー以来公私にわたって面倒を見てくれたが、晴れ姿を見せることはできなかった。年々演歌への逆風が強まる中、6年連続で金賞を獲得していた氷川は、まるで公恵さんに導かれるかのように栄冠を獲得した。

 V4を狙った「日本有線大賞」は倖田にさらわれたが、逆に2年連続でのレコード大賞にはストップをかけた。レコ大は69年から大みそかに定着していた。しかし、下降線をたどる視聴率にTBSと主催者サイドが協議し、放送日を30日に繰り上げた。“改革元年”を飾ったのは氷川の演歌復興ののろしだった。

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