
西日本新聞博多まちなか支局と福岡市博多区役所が主催する地域キャンペーン「博多みらいフォーラム」の第3弾となるトークイベント「粋な商いがまちを生かす」が29日、同区冷泉町の旅館「鹿島本館」であった。トークでは、店と地域のかかわり、人づくりの大切さなどをめぐって、熱い論議が交わされた。
第1部のトークに登場したのは、「カフェブーム」を生んだ東京のプロデューサー山本宇一さん(43)。各地でカフェやレストランなどを手掛けてきた経験を踏まえ、店を始める際に考慮すべきことや、商売に「こだわり」を持つことの意義を説いた。
山本さんは「奇抜なものではなく、自分をはじめ身近な人が楽しめるものをつくることが大切。料理でも接客でも、志でもいい。自分の店が勝負できる『本物』を持ってほしい」と強調。福岡、博多が「えせ東京化」することに警鐘を鳴らし「(他都市の)文化を受け入れる場合は、もっと見極めねばならない」と訴えた。
第2部は、山本さんに加え、福博でカフェやケーキ店を経営する後藤圭右さん(38)、福岡サンパレス代表取締役の川原武浩さん(35)の3人によるトークセッション。山本さんは、博多と福岡の違いが希薄だと指摘した上で、「博多の個性を出してブランド力を育てていけば強みにできる。地元の人が博多をよく知ることが第一歩になる」と助言した。
川原さんは「大きくもうからなくとも、地域住民に還元し、文化を支援していけば、まちは元気になるし若者の夢の受け皿にもなる。まずは博多を愛さないと」と主張。後藤さんは「店を通して地域づくりを志す人のまとまりができていけば良い。仲間が増えていけば切磋琢磨(せっさたくま)できる」と話した。
3人はこれから店づくりを目指す人たちに「あきらめず、地道に仲間づくりをし、自分のいる地域を愛してほしい」とエールを送った。
イベントには、まちづくりに関心を持つ若手経営者も多く参加。同市中央区で会社を経営する焼山慈康さん(28)は「サービスを考える上でつい不特定多数を相手にしがち。『身近な相手のために』というのは発想の転換だった。とても参考になりました」と話した。
=2007/01/30付 西日本新聞朝刊=
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