天神の3百貨店、地震はねのけ05年度は増収(06/03/09)
福岡市の中心繁華街、天神の百貨店売上高が上昇基調にある。2006年2月期の岩田屋本店、博多大丸・福岡天神店、三越福岡店の合計売上高は速報値で前期比0.5%増。昨年3月の福岡県西方沖地震の打撃をはねのけて増収を達成した。個人消費の回復を受け、九州全域から消費者を呼び込んでいる。
三店合計の売上高は2018億円で前の期の2006億円を上回った。増収幅はわずかだが、昨年3月の地震の際は各店とも臨時休業に追い込まれ、月間売上高は9―20%の大幅減。岩田屋の場合「金額にして20億円もの出遅れ」(速水俊夫専務)を、初夏以降の伸びで吸収した。
6月から12月まで7カ月連続で増収を達成した岩田屋では紳士服が約8%の大幅増。「5万円台の靴や化粧品類まで売れる」(同店)といい、クールビズで火が付いた男性消費を取り込んだ。足元の2月も紳士服は14.4%と二ケタの伸びだ。
昨年2月に地下鉄七隈線が開通し、人の流れも変化した。博多大丸は地下街への直結通路ができ、入店客数が12.3%も増加。客数では岩田屋、三越ともに約3%減で、博多大丸が恩恵を独り占めした格好だ。ただ七隈線の乗客数は伸び悩み、今年は客数の反動減も予想される。
唯一減収となった三越福岡店は夏場は1―3%台の安定的な伸びだったが、冬物から春物に切り替わる1、2月で0.9%減、2%減と苦戦したのが響いた。
九州経済産業局によると、1月の九州各県の百貨店で増収になったのは福岡県(0.2%増)だけ。九州広域から先端的な消費者が天神に集まる傾向が鮮明になっている。
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